東京下町の甘栗専門店「イシイの甘栗」

東京下町の甘栗専門店「イシイの甘栗」

カテゴリ: すみだのお店

業平食品小売店

目次

天津甘栗に目をつけたパイオニア

昭和29年(1954年)創業の「イシイの甘栗」は、東京下町で約70年にわたり愛されてきた甘栗専門店です。創業者は当時まだ珍しかった天津甘栗一筋で店を構え、香ばしい焼き栗の魅力を広めました。実は日本で最初に中国・河北省青龍県産の甘栗のおいしさに着目し、30年以上前から現地と交流を深め品質向上にも尽力してきたパイオニアでもあります。長い歴史とともに培われた信頼が、今なお多くのファンを惹きつけています。

言問通りと浅草通りの突き当たり、業平一丁目交差点ちかくにあるとうきょうスカイツリー駅前店。元々は業平店として、創業40年以上経つ老舗です。

お店は、人通りの多い浅草通り沿いにあります。撮影:筆者
撮影:筆者

選び抜かれた栗と伝統の製法

店内の釜で甘栗を煎ると、立ち上る香ばしい湯気と甘い香りだけで食欲をそそります。イシイの甘栗では原料となる栗の産地・品質に徹底的にこだわり、中国河北省・万里の長城付近で採れる厳選された栗のみを使用しています。

とりわけ冬季は氷点下20度にもなる寒暖差の激しい地域・青龍県で育った栗は甘みと香りが際立つとされ、同店ではその青龍県産のみを直接買い付けているとのことでした。

さらに大量生産はあえて行わず、各店舗に備えた小型の釜で毎日少量ずつ丁寧に焼き上げるスタイルを貫いています​。

撮影:筆者
この釜で毎日栗が焼き上がります。この年季の入った釜も現在は製造していないとのこと。もし壊れてしまうと廃業された業者から譲ってもらって対応するそうです。撮影:筆者

熟練の店員が火加減を見極め何度も味見を重ねてじっくり煎り上げ、焼き上がった後は人の手と目で割れや虫食いの栗を徹底的に選別しています。

手間ひまを惜しまない伝統製法が、栗本来の自然な甘さを最大限に引き出しているのです。

焼き上がって剪定された栗はカートに入れられます。撮影:筆者
グラム売りの甘栗はこのアナログの秤に乗せられて重さを測っていました。撮影:筆者

店舗の雰囲気と看板メニュー

下町情緒あふれる店構えも「イシイの甘栗」の魅力の一つです。木製看板や緑の暖簾(のれん)が昭和の雰囲気を伝え、店頭に立つと甘栗を煎る香ばしい匂いに包まれます。ショーケースには焼き立ての甘栗が紙袋や手提げパックに詰められて並び、商品のラインナップはまさに甘栗一筋。看板メニューである天津甘栗そのもののおいしさを極限まで追求し、素朴ながらも飽きのこない自然の甘さ(100%栗本来の風味)が評判です。

撮影:筆者

店舗によっては甘栗ソフトクリームやあんみつ等のオリジナル甘味を提供しているところもあるそうです。とうきょうスカイツリー駅前店では、墨田の大川硝子工業所の「びんコップ」とコラボして瓶詰めでも販売されていました。伝統と新しさの両方で楽しませてくれます。

紙袋もいいですが、びんコップに入った栗も特別感があります。撮影:筆者

アクセスと基本情報

現在、亀戸をはじめ、浅草や東京スカイツリー前、埼玉・川越など観光地を含め都内近郊に8店舗を展開しています。
創業当時から変わらぬ香り高い甘栗を求めて、下町散策の折にぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

イシイの甘栗 とうきょうスカイツリー駅前店
所在地:〒130-0002 東京都墨田区業平1丁目18−11
営業日:年中無休(夏季6~9月のみ火曜定休)
営業時間:10:00~19:00

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