昭和の時代に酒屋の一角から始まった「はりや」。創業から90年以上の歴史を刻み、現在は三代目女将が切り盛りする名店として、東向島の地で愛されています。
鐘ヶ淵通りで「酎ハイ街道の名物店」として親しまれてきた「はりや」は、地域の人々にとって憩いの場でした。しかし、道路拡張工事の影響で鐘ヶ淵から移転。それでも変わらないのは、店に流れる温かな空気と、代々引き継がれる人情味あふれる接客。そして何より、秘伝の味を守り続ける三代目女将の存在です。
目次
三代目女将が紡ぐ、はりやの伝統
三代目女将が大切にしているのは、「はりやらしさ」を守りつつも、時代に合った酒場作り。気取らず飾らず、でもどこか心が落ち着く雰囲気を店内に漂わせるそのスタイルは、地元の常連客だけでなく、新たに訪れる人々の心も掴んでいます。
例えば、料理の提供スタイルにも工夫が凝らされています。昔ながらの味わいを大切にしつつ、現代の人々の嗜好に合わせて料理もグレードアップ。三代目ならではの繊細な味のアレンジが、店の看板メニューに新たな彩りを添えています。
もちろん場所が変わっても変わらないのは、地元の人々に寄り添い続ける姿勢と、代々受け継がれてきた「酎ハイ」の味です。
昭和の味に舌鼓を打つ
現在3代目が舵を取る「はりや」では、昭和の香り漂う料理が目白押し。なかでも愛されるのは、赤いウインナーやゲソ天、そしてキャベツ炒め。一見シンプルなメニューながら、その味はどこか懐かしく、地元民にとっては“いつもの味”として親しまれています。
さらに、この日のおすすめは銀だらの煮付け。ほろほろと崩れる柔らかな身に甘辛いタレが絡み、ごはんとの相性は抜群。昼でも夜でも思わず頼みたくなる逸品です。
ランチタイムにも立ち寄りたい
「昼に開いている居酒屋」。これだけでも特別感がありますが、「はりや」のランチタイムはさらに魅力的。定番のしょうが焼きから、ちょっと冒険心をくすぐる柚子こしょうのグリーンカレーまで、選べるメニューが豊富です。
特に、グリーンカレーは柚子こしょうの爽やかな辛味が効いたクセになる味わい。昼でもしっかり満足感を得られる一皿です。
懐かしさと新しさを同時に味わう「はりや」の時間
3代目が守り続ける伝統の味と、挑戦する姿勢。その両立が、「はりや」を単なる老舗ではなく、“常に進化し続ける場所”にしているのです。
歴史ある空間で昭和の香りを楽しむもよし、新しいチャレンジを感じられるユニークなメニューを堪能するもよし。訪れるたびに違った表情を見せる「はりや」は、誰もが一度は訪れてみたくなる特別な酒場です。
伝統を受け継ぎながら、未来へと進む「はりや」で、心温まるひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか?
東京都墨田区東向島5-3-1
平日 18時~23時(L.O.22時)
土曜日 17時~23時(L.O.22時)
※ 定休日は変動あり
03-6325-3293
info.3dos@gmail.com