株式会社mimococo(ミモココ)

カテゴリ: すみだの会社

ヘルスケア業平介護・福祉


墨田区・押上の住宅街に拠点を置くフィットネスカンパニー 株式会社mimococo。「身を動かし、ココロとセカイをひろげる」というミッションを掲げ、うつ病などで休職中の人に“運動療法×コミュニティ”を届けるオンライン講座を中心に、区内外のイベントや企業向け健康支援へと活動を広げています。代表の伊藤美幸さんに、会社設立までの軌跡と今後のビジョンをお聞きしました。

株式会社mimococoを立ち上げるまで

会社を立ち上げた経緯を教えてください

もともと会社設立は最後の手段でした。個人事業で福祉施設にオンライン運動プログラムを提供していましたが、契約が増え続けたことで”契約の母体が不可欠”と痛感しました。業務を仲間に委託できる柔軟な仕組みを整えるため、あえて小さく固定費を抑えた法人化に踏み切りました。

最終的には“やりたいことを形にする母体”として会社を作って顧客と契約し、業務委託で仲間に仕事を回せる形がいいんじゃないかと腹落ちしたので“しょうがない、作るか” みたいな感じになりました。

立ち上げ以前のキャリアと転機について教えてください

大学卒業後は大手フィットネスクラブ、次いで機能改善系トレーニングのベンチャーに入社しました。でも2社目でメンタル不調に陥り、4か月で休職してしまうことになりました。

1社目も2社目も正社員で安定志向でしたが、メンタルを崩して働けなくなり、その後は個人事業主でパーソナルトレーナー×整体師 のダブルワークをしていました。週6・時には終電まで働く生活に限界を感じ“自分の仕事をつくろう”と動き出しました。

社名の由来と“すみだ愛”

“mimococo”の由来を教えてください

社名は 身も(mimo)心も(coco)大切に という思いをストレートに込めた造語です。まず自分自身が健康であること。その輪を周囲に広げたい、と考えて社名を決めました。

すみだで起業を選んだ理由を教えてください

決め手は東京スカイツリーへの純粋な愛情と下町の人情味でした。会社がうまくいかなくなったらスカイツリーで働けばいい(笑)。と腹を括れたことが起業の後押しになりました。名刺に“墨田区”とあるだけで温かなイメージが伝わり、自社のコミュニティ志向とも相性が良かったと思います。

画像提供:伊藤さん

現在の事業内容を教えてください

メインとなる事業は、休職・離職中の方向けオンライン運動プログラムです。就労移行支援事業所や通信制高校などで、実技を含めた講座を届けています。テーマは「生活リズムの整え方」「肩こり・腰痛ケア」「天気痛対策」などです。

復職支援につながる運動療法は、例えば「朝・日中・夜」におすすめの運動を具体的に切り分けてお伝えしています。 朝の“目覚め体操” では、リズム体操や胸郭をゆっくり開くストレッチと呼吸ワークを行い、交感神経を穏やかに起こします。寝起きの頭をクリアにし、1日のスタートを“無理なく前向き”に切れるようサポートするパートです。

Zoomで参加者同士が姿勢を映し合い、私が音声で即フィードバックしています。双方向型なので「自分も見てもらえている」という安心感があり、モチベーションが保ちやすいんです。

画像提供:伊藤さん
画像提供:伊藤さん

「そよかぜつながるフェスすみだパークフィットネス」と地域連携の広がり

画像提供:伊藤さん

2o25年5月25日(日)に開催されるすみだパークフィットネスについて、開催のきっかけを教えてください

牛嶋神社に参拝した帰り道、たまたま芝生の広場が目に入り、「ここでみんなと運動したら絶対に気持ちいい!」と衝動的に感じたんです。すぐに近くのボランティアさんを通じて管理者の方を紹介していただき、2023 年から年 1 回の『すみだパークフィットネス』がスタートしました。スカイツリーが目の前にそびえ、地域の方がふらっと立ち寄れる距離感がこの場所のいちばんの魅力ですね。

イベントの企画では、プログラムを組むのが大変でした。フィットネスといってもいろいろな種類があります。ヨガやピラティス、格闘技などのタイプがあります。今回のプログラムも、バランスよく配置できたかなと思っています。

昨年は愛犬家でヨガインストラクターの方と、半分はわんちゃんのブース、半分はフィットネスという形で出店者を集めました。今年はすべてフィットネスのブースにすることになったため、私ひとりで企画運営をすることになり、諦めかけることもありました。ただ、お世話になっているSICのスタッフの方などに、今年も楽しみにしていますと声をかけていただきまして、やるしかない、となりました。

出店者や運営体制はどのように整えていますか?

基本は “手づくり” です。区内の事業者さんや学生ボランティア一人ひとりに SNS や口コミで直接声をかけ、「面白そうだからやってみよう」と共感してくださった方にブースをお願いしています。回を追うごとに輪が広がり、規模も大きくなりました。

画像提供:伊藤さん

これからのmimococoについて

これからどのように会社を発展させていく予定か教えてください

まず法人向けオンライン運動支援をさらに広げます。これまでは就労移行支援や通信制高校を中心に行ってきましたが、次は一般企業で休職中の方をサポートするパッケージを開発し、導入を進めていく予定です。次にライフステージ別コミュニティを横展開します。

産前産後の方や不登校の子どもたち、受験生、シニア世代など、孤立しやすいタイミングにいる皆さんに向けて、運動を通じたコミュニティを広げていきたいです。

また、「運動を言い訳に集まれる場」をたくさん作りたいとも思っています。オンラインコミュニティをいろんなくくりで作って、運動コミュニティに運動しに行ったらたくさん人がいるみたいな、地域ごとや同じ境遇の人がつながるきっかけを増やしていきたいと考えています。

運動は “自分のごきげんを自分で取るツール” です。オンラインとリアルを行き来しながら、体を動かすことで心と世界を広げる輪を全国に広げていきたいと思っています。

会社情報

会社名(称号)株式会社 mimococo
所在地東京都墨田区業平1-7-9 PLAT295
メールアドレスmiyuki.ito@mimococo.jp
事業内容【法人向け】
●きづく—フィットネス
#精神疾患で離職・休職者の復職支援
#生活リズムや心身の調子を整える

●つながる—フィットネス
#チームビルディング

【個人向け】
●さんかく—フィットネス
#当事者×専門家×トレーナー
#オンラインフィットネス
#孤独・孤立の解消
#精神疾患で離職・休職中の方
#産前産後の方
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